月ノ揺籠
日記とか感想とか絵とかお返事とか徒然に。 ワートリ:嵐時・諏訪荒・当奈良。 ※イラストや小説等の許可のない転載・発行を禁止します。
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急に寒くなりましたね。
コタツを早く出さないと冷え性には辛いです。
お友達が「30分縛りで小説を書く」というのをやっていて、おもしろそうなのでやってみました。
タイトルは某歌から一部お借りしました。歌詞とは特に関係ないです(笑)
続きからどうぞ~。
コタツを早く出さないと冷え性には辛いです。
お友達が「30分縛りで小説を書く」というのをやっていて、おもしろそうなのでやってみました。
タイトルは某歌から一部お借りしました。歌詞とは特に関係ないです(笑)
続きからどうぞ~。
『 寒い夜だから 』
数日前まで確かに感じていた夏の名残りはどこへやら。
布団の隙間から入りこんできた冷気に、三郎はぶるりと身を震わせた。
日が出ているうちはまだしも、急に冷えこむようになった。元々手足の末端が冷えやすい三郎は、暖を逃がすまいと薄い布団の中でちいさくまるくなっている。
こうしていればじきに温まってくるだろう。
そう思っていたが、灯火を吹き消してしばらく経った今も、指先は冷え切ったままだ。
三郎は指先を擦りあわせ、はあ、と息を吹きかける。
つかの間冷えがやわらぐものの、すぐにまた元どおりだ。
冷たさが邪魔をしているのか、待ちわびている睡魔もなかなか訪れてはくれない。
いったいいつになったら眠れるやら……。
「さぶろう?」
不意に名を呼ばれ、三郎はしまったと思った。
極力物音は立てないようにしていたが、たまごといえど忍。気配には敏い。
すっぽり被っていた掛け布団からもぞもぞと顔を出すと、隣で寝ていたはずの雷蔵がこちらを窺っているのが夜闇の中でもわかった。
「すまない、起こしてしまったか」
「眠れないのかい?」
どこかぼんやりした声で雷蔵が訊ねる。
なんと答えたものか……と三郎が逡巡していると、
「おいで」
掛け布団を持ち上げて、雷蔵が呼ぶ。
「え」
「早く。寒いよ」
三郎は慌てて雷蔵が作った空間に潜りこんだ。
掛け布団が閉じられ、途端にぬくもりに包まれる。雷蔵は三郎よりも体温が高いが、こんなに違うものなのかと三郎はすこし感心した。
「うわ、お前冷たい」
雷蔵は驚いたように言うと、腕を伸ばして三郎がさっきまで掛けていた布団を掴み、三郎に重ねてやる。
そして自身も布団に潜り、三郎を抱きこむように腕を回した。
「これで寒くないだろう?」
雷蔵よりも頭ひとつ分下の方で、三郎の頭がこくりと頷く。
正直寒くないどころの話ではなかった。顔も耳も熱い。
そんな三郎の様子には気づかずに、幼子をあやすように背を軽く叩くと、雷蔵はおやすみと言った。それからほどなくして寝息が聞こえてくる。
雷蔵の胸元に顔を埋め、三郎は目を閉じた。
布越しに雷蔵の鼓動が伝わってくる。自分のものよりもすこしゆるやかなそれは、まるで子守唄のように三郎の意識をまどろみでくるんでゆく。
(あたたかい……)
いつの間にか手足の冷たさはなくなっていた。
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……まぁ無理でしたね30分。2時間くらいかかったんじゃないの。この長さで……。
小説書くの久しぶりだったのでなんかリズムが思い出せてない感じでした。でも文章考えるの楽しいね。言い回しとか。
うちの三郎は末端冷え性です。すぐ手とか足とかの指先冷たくなってます。
雷蔵さんは体温高めなのであっためてもらえばいいと思います。
夜寒くて勝手に雷蔵の布団に潜りこむ三郎もおいしいけど、雷鉢だったら雷蔵に遠慮してひとり布団で縮こまってそうだと思いました。
雷蔵は「寒いなら勝手に入ってくればいいのに」と思ってる。
きゃー雷蔵さんオトコマエ!
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