月ノ揺籠
日記とか感想とか絵とかお返事とか徒然に。 ワートリ:嵐時・諏訪荒・当奈良。 ※イラストや小説等の許可のない転載・発行を禁止します。
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もはや過去形……。
川崎のように七夕祭りがあるわけでもないので(あれ、でも七夕祭りってきっちり7月7日にやるのかな)、実感もなく過ぎ去っていきました。星見えないしね曇ってて。
でもいっぺん牽牛と織女な日雛を書いてみたかったので、書いてみるかーとWordを開いたのが7日の23時50分。
…………間に合うはずがありません。
とりあえず書き上げはしたのでアップします。でも一日遅れだから追記でこっそり(こっそり?)
友達の日記に七夕のお願い事云々と書いてあって、「あ、そういえば七夕はお願い事する日(?)だったな」と思いました(ぇ)
すでに私の頭の中は七夕な日雛でいっぱいだったのです(笑)
たとえば牽牛・冬獅郎と織女・桃に願い事をするとしたら、「早く原作でくっついて幸せになってください」ですね。あと「速筆」と「集中力」と「イマジネーション」。もう遅いけど(七夕終わっちゃったから)
川崎のように七夕祭りがあるわけでもないので(あれ、でも七夕祭りってきっちり7月7日にやるのかな)、実感もなく過ぎ去っていきました。星見えないしね曇ってて。
でもいっぺん牽牛と織女な日雛を書いてみたかったので、書いてみるかーとWordを開いたのが7日の23時50分。
…………間に合うはずがありません。
とりあえず書き上げはしたのでアップします。でも一日遅れだから追記でこっそり(こっそり?)
友達の日記に七夕のお願い事云々と書いてあって、「あ、そういえば七夕はお願い事する日(?)だったな」と思いました(ぇ)
すでに私の頭の中は七夕な日雛でいっぱいだったのです(笑)
たとえば牽牛・冬獅郎と織女・桃に願い事をするとしたら、「早く原作でくっついて幸せになってください」ですね。あと「速筆」と「集中力」と「イマジネーション」。もう遅いけど(七夕終わっちゃったから)
『 星の逢瀬 』
薄ぼんやりとした視界のなか、桃はひとり待っていた。
太陽はとうに眠りについている。本来ならば天の川を流れる無数の星屑の瞬きで、周囲は明るく視界に不自由はないのだが、あいにく今宵は雲が厚い。星々の煌めきは暗雲に隠され、頼りになるのは足元に置かれた角灯のみ。それとて、たったひとつでは充分な光源とはなりえない。
桃は揺れる瞳をそっと伏せ、細く息を吐いた。そうでもしなければ、この心は不安な思いばかりを膨らませてしまう。
けれど、幾度ため息をついたところで、心が静まるわけでも、ないのだけれど。
ふいに、ゆうらりと、角灯の灯火が揺れる。
桃はハッと顔をあげた。
せわしなく視線を走らせるが、榛の瞳に映るのは、相変わらず雲に覆われた景色のみ。
求めるものは―――待ちびとの姿は、ない。
単なる風霊の悪戯かと、桃は肩をおとす。ともにおとしたため息に、いっそう心は重くなる。一瞬でも期待をしてしまったぶん、増した不安は、さらに大きい。
どうしよう。
考えないようにしていた思いが、鎌首をもたげる。
辿りつけなかったら、どうしよう。
視界は暗雲に阻まれて、足元すら危うい。なのに彼には供人も、足元を確かにする角灯すらも許されてはいない。もし足を踏み外し天の川に落ちでもしたら、瞬く間にのみこまれて星屑となり、二度と元には戻れないというのに。
次々と浮かんでくるよくない思考を振り払うように、桃は強く頭を振った。
年に一度のみの逢瀬。父である天帝に懇願してようやく許されたそれは、いくつもの制約に縛られている。足元に置かれたこの角灯もそのひとつ。これは桃の足元を確かにするためのものだが、同時に彼女の行動を制限するためのものでもある。この角灯は、桃には動かせない。この角灯から離れることは、桃にはできない。そうであるようにと、天帝によってまじないが施されているため。
桃に許されているのは、ただ、待つことのみ。
それでも。
感謝すべきだろう。
一年にたった一夜、太陽が眠っているあいだのみであれ、逢うことができるのだから。
自分たちのしてきたことを、思えばこそ。
ゆうらりと、悪戯好きの風霊が灯火を揺らす。それを横目で見遣って、きしりと痛んだ心をやわらげるように、桃は長く息を吐いた。
すると。
「ため息つくと幸せが逃げるんじゃなかったのか」
ふいに、ぬくもりに包まれる。
知らず息をのんだ桃は、背後から回された腕にそっと、震える手を重ねた。
確かな感触が、そこにはあった。
「……シロちゃん…………」
ほう、と。詰めていた息とともに、一年のあいだ禁じていた名を音にのせる。その名を聞くだけで、音にするだけで、胸が張り裂けてしまいそうだったから。
けれど、もう。
はじかれたように、桃は振り返った。
白銀の髪。翠緑の瞳。焦がれてやまなかった姿がいま、目の前に。
目の奥が熱い。視界が滲む。一年ぶりのその色彩を、しっかりと目に焼きつけてしまいたいのに。
今にも破裂しそうな衝動をぐっとこらえて、桃は、微笑んだ。
「一年ぶり、だね。元気そうで、よか……」
それでもう、限界。
瞬いた瞬間に、ひとしずく。流れ星にも似た煌めきが、頬を走った。
桃は腕を伸ばした。想いのままに、彼を抱きしめた。
「―――あいたかった……!!」
嗚咽でかすれた言葉は、果たして聞き取れたかどうか。
それでも、すぐに背に回された力強い腕と、俺もだ、と耳元で囁かれた言葉が、想いが繋がっていることを、証明してくれる。
一年分、会えなかった時間を埋めるように、ふたりは固く抱きしめあった。
---------------------------------------------------------------------
おおおおおおお、終わった!(ぇ)
こっち(小説)書き途中の状態で先に本文(前半の日記文)書いておいたのですが、こっち書き終わらなかったらどうしようかと……!(さーてがっつり書くかーと思っていたところにラグナに誘われ遊んでしまった/阿呆)
そんなわけで、牽牛・冬獅郎と織女・桃でした。
実をいうと書き始めたときは七夕のお話ほぼ覚えてなくて(何かしでかしたから父親が怒ってふたりを離れ離れにさせたとかその程度)、半分くらい書いてから織女の父親って誰だっけとようやくお話の内容調べて知りました。遊びほうけてたんですね(そんな身も蓋もない)
とりあえず、この牽牛・冬獅郎と織女・桃の話は七夕のお話とは激しく違うところがいくつもありますので、皆さん信じないように(笑)
薄ぼんやりとした視界のなか、桃はひとり待っていた。
太陽はとうに眠りについている。本来ならば天の川を流れる無数の星屑の瞬きで、周囲は明るく視界に不自由はないのだが、あいにく今宵は雲が厚い。星々の煌めきは暗雲に隠され、頼りになるのは足元に置かれた角灯のみ。それとて、たったひとつでは充分な光源とはなりえない。
桃は揺れる瞳をそっと伏せ、細く息を吐いた。そうでもしなければ、この心は不安な思いばかりを膨らませてしまう。
けれど、幾度ため息をついたところで、心が静まるわけでも、ないのだけれど。
ふいに、ゆうらりと、角灯の灯火が揺れる。
桃はハッと顔をあげた。
せわしなく視線を走らせるが、榛の瞳に映るのは、相変わらず雲に覆われた景色のみ。
求めるものは―――待ちびとの姿は、ない。
単なる風霊の悪戯かと、桃は肩をおとす。ともにおとしたため息に、いっそう心は重くなる。一瞬でも期待をしてしまったぶん、増した不安は、さらに大きい。
どうしよう。
考えないようにしていた思いが、鎌首をもたげる。
辿りつけなかったら、どうしよう。
視界は暗雲に阻まれて、足元すら危うい。なのに彼には供人も、足元を確かにする角灯すらも許されてはいない。もし足を踏み外し天の川に落ちでもしたら、瞬く間にのみこまれて星屑となり、二度と元には戻れないというのに。
次々と浮かんでくるよくない思考を振り払うように、桃は強く頭を振った。
年に一度のみの逢瀬。父である天帝に懇願してようやく許されたそれは、いくつもの制約に縛られている。足元に置かれたこの角灯もそのひとつ。これは桃の足元を確かにするためのものだが、同時に彼女の行動を制限するためのものでもある。この角灯は、桃には動かせない。この角灯から離れることは、桃にはできない。そうであるようにと、天帝によってまじないが施されているため。
桃に許されているのは、ただ、待つことのみ。
それでも。
感謝すべきだろう。
一年にたった一夜、太陽が眠っているあいだのみであれ、逢うことができるのだから。
自分たちのしてきたことを、思えばこそ。
ゆうらりと、悪戯好きの風霊が灯火を揺らす。それを横目で見遣って、きしりと痛んだ心をやわらげるように、桃は長く息を吐いた。
すると。
「ため息つくと幸せが逃げるんじゃなかったのか」
ふいに、ぬくもりに包まれる。
知らず息をのんだ桃は、背後から回された腕にそっと、震える手を重ねた。
確かな感触が、そこにはあった。
「……シロちゃん…………」
ほう、と。詰めていた息とともに、一年のあいだ禁じていた名を音にのせる。その名を聞くだけで、音にするだけで、胸が張り裂けてしまいそうだったから。
けれど、もう。
はじかれたように、桃は振り返った。
白銀の髪。翠緑の瞳。焦がれてやまなかった姿がいま、目の前に。
目の奥が熱い。視界が滲む。一年ぶりのその色彩を、しっかりと目に焼きつけてしまいたいのに。
今にも破裂しそうな衝動をぐっとこらえて、桃は、微笑んだ。
「一年ぶり、だね。元気そうで、よか……」
それでもう、限界。
瞬いた瞬間に、ひとしずく。流れ星にも似た煌めきが、頬を走った。
桃は腕を伸ばした。想いのままに、彼を抱きしめた。
「―――あいたかった……!!」
嗚咽でかすれた言葉は、果たして聞き取れたかどうか。
それでも、すぐに背に回された力強い腕と、俺もだ、と耳元で囁かれた言葉が、想いが繋がっていることを、証明してくれる。
一年分、会えなかった時間を埋めるように、ふたりは固く抱きしめあった。
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おおおおおおお、終わった!(ぇ)
こっち(小説)書き途中の状態で先に本文(前半の日記文)書いておいたのですが、こっち書き終わらなかったらどうしようかと……!(さーてがっつり書くかーと思っていたところにラグナに誘われ遊んでしまった/阿呆)
そんなわけで、牽牛・冬獅郎と織女・桃でした。
実をいうと書き始めたときは七夕のお話ほぼ覚えてなくて(何かしでかしたから父親が怒ってふたりを離れ離れにさせたとかその程度)、半分くらい書いてから織女の父親って誰だっけとようやくお話の内容調べて知りました。遊びほうけてたんですね(そんな身も蓋もない)
とりあえず、この牽牛・冬獅郎と織女・桃の話は七夕のお話とは激しく違うところがいくつもありますので、皆さん信じないように(笑)
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